噛み合わせ治療とは
噛み合わせ治療は、上下の歯の接触や顎の位置を正しい状態に整える治療です。
噛み合わせが悪いと、口の中だけでなく全身に様々な影響が出ることがあります。歯の摩耗、顎関節の痛み、慢性的な頭痛や肩こりといった症状があげられます。
治療では、マウスピースや歯の形状調整、補綴治療、矯正治療などを行い、正しい噛み合わせへと誘導することで自然で快適な噛み合わせを目指します。噛み合わせを改善することで、咀嚼力や発音が向上するだけでなく、体全体の健康バランスを整える効果も期待できます。
噛み合わせ治療が必要な方
- 顎が痛い
- 口が開けづらい、閉じづらい
- 口を開けるとき音が鳴る
- 食べ物を噛むときに痛みがある
- 汚れはきれいなのに一部の歯だけ歯周病が悪化してしまっている
- 頭痛、肩こり、首の痛みがある
- 顔の歪みや姿勢の悪化
- 歯ぎしり、くいしばりがある
- 全身疾患や薬の副作用
嚙み合わせが悪くなる原因
骨格など遺伝によるもの
顎の大きさや歯の大きさは、遺伝によって決まるところもあります。そのため、嚙み合わせは必然的に親子で似てきます。例えば、両親のどちらかが受け口だと、子供も受け口になる可能性が高くなります。早い段階から対応できるように歯科医院で定期的に経過観察するのがおすすめです。
生活習慣
歯ぎしりや くいしばり |
歯や顎に過度な負担がかかり、歯の咬耗にもつながるため嚙み合わせの悪化の原因となります。 |
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噛み癖 | 左右どちらか一方で噛み癖があると負担が大きくなり、嚙み合わせの悪化につながります。 |
舌の癖 | 舌の位置は、舌の先が上顎の前歯のやや後ろあたりが正しい舌の位置です。舌を突き出す癖などがあると、噛み合わせに悪影響が出る可能性があります。 |
唇の癖 | 唇の巻き込みや噛んでしまう癖は前歯の嚙み合わせを悪くしてしまう原因となります。 |
口呼吸 | 唇が開いたままになってしまうため前歯の嚙み合わせが悪くなってしまう可能性があります。 |
頬杖 | 片側の顎に負担がかかり、歯並びにも悪い影響が出るときがあります。 |
寝る時の姿勢 | 横向き寝などは片側の顎に負担がかかり、歯並びにも悪い影響が出るときがあります。 |
噛み合わせの治療方法の種類
矯正治療
歯列矯正装置(ブラケットやワイヤー、マウスピースなど)を使用して、歯並びを改善することで、正しい嚙み合わせを得ることができます。歯並びの乱れを改善することで、嚙み合わせが良くなり、顎や歯にかかる負担が減ることで良好な口腔内環境を長期間にわたって維持することが可能です。
補綴治療
嚙み合っていない歯に詰め物やかぶせものをしたり、歯がない場所にブリッジ・入れ歯・インプラント治療をすることで、全体の歯でスムーズに噛めるようにしていく治療法です。嚙み合わせのバランスを整えるだけでなく、審美的な改善も可能となります。
咬合調整
歯の表面をわずかに削ることで嚙み合わせのバランスを整える治療法です。この方法により、歯や顎にかかる不均等な力を軽減し、正しい嚙み合わせへと誘導します。
顎関節治療
顎関節の負担を軽減し、噛み合わせを整えるために、マウスピースを使用します。顎の緊張を和らげ、顎関節症などの症状を改善する効果があります。
噛み合わせ治療の特徴
当院の噛み合わせ治療の特徴
当院では歯並びの乱れの改善だけでなく、現在お食事の際に噛んでいる嚙み合わせと、筋肉の緊張がとれ顎関節の正しい位置での噛み合わせとのズレを確認しております。
筋肉の緊張がある方はマウスピースをご使用頂くことで、緊張が取れ正しい噛み合わせの位置がわかります。また、現状の嚙み合わせと一致しているかが重要となります。ズレがある場合には嚙み合わせを整え、正しい嚙み合わせにすることで、悩まれている慢性的な頭痛や肩こりなど嚙み合わせが原因となっている症状を改善できるケースもあります。
また、嚙み合わせを改善することにより、咀嚼機能の改善、顎関節症の緩和、全身症状の改善(頭痛、肩こり、首の痛み、めまい、姿勢)、歯や歯周組織の保護、審美的な改善が可能となります。
噛み合わせが悪いと起こる
身体への悪影響
顎関節症
噛み合わせにズレがあると、顎関節に過度な負荷がかかり、顎関節症(顎の痛みや音が鳴る症状)を引き起こすことがあります。
歯の痛み
噛み合わせが悪いと、一部の歯に負担がかかり、痛みが生じることがあります。
虫歯、歯周病
噛み合わせが悪いと汚れが溜まりやすくなり虫歯になりやすい。また、一部の歯に負担がかかることにより歯周病が進行しやすい環境になってしまいます。
頭痛、肩こり
顎や筋肉の緊張が原因により、頭痛、肩こり、首の痛みが発生することがあります。
顔の歪み、姿勢の悪化
噛み合わせのズレは顎や首など周囲の筋肉にも偏りが生じ、全身のバランスが崩れて顔の歪みや姿勢の悪化につながる場合があります。
消化不良
全体の歯でしっかり噛むことが出来ないのでうまく咀嚼できず、食物が細かくならないまま胃腸へ行ってしまうため、消化不良が起きやすくなります。
歯ぎしり、くいしばり
悪い噛み合わせが歯ぎしりやくいしばりにつながる場合があります。
完成までの流れ
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- カウンセリングと診査
- 最初に、噛み合わせに関するお悩みや症状を詳しく伺いします。その後、口腔内や顎の状態を確認するため、レントゲンや口腔内写真などの検査を行います。
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- 診断と治療計画の立案
- 検査結果をもとに、噛み合わせの問題点を診断します。悩まれている症状の原因検査結果を基に診断した上で、患者さんの症状に合った治療計画を相談させて頂きます。
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- 治療の実施
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【噛み合わせの調整】
歯の形状を微調整し、力のバランスを整えます。
【マウスピース治療】
顎関節や筋肉の負担を軽減するための装置を使用します。
【矯正治療】
歯並びや顎の位置を根本的に改善する場合に行います。
などご自身にいちばん合った治療をしていきます。
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- 経過観察とフォローアップ
- 治療後は、噛み合わせや顎の状態を定期的に確認し、必要に応じて調整を行います。噛み合わせ治療は、長期的な健康を支える重要な治療です。お悩みがある方はお気軽にご相談ください!
噛み合わせ治療でよくある質問
・頭痛、肩こり、首の痛み
・消化不良、栄養不足
・免疫力低下
・顎の変形やずれ
・顔貌の変化、姿勢の悪化
口腔内の健康
・虫歯、歯周病
・歯の摩耗、破損
・発音、咀嚼能率
・舌や頬を噛んで口内炎ができやすい
・唾液の分泌が減り、口臭の原因になる
・歯ぎしりくいしばり
顎関節
・顎の筋肉の痛み
・開けづらい、閉じづらい
・口を開いたときに音が鳴る
全身の健康
・頭痛、肩こり、首の痛み
・消化不良、栄養不足
・顎の変形やずれ
・顔貌の変化、姿勢の悪化
現在悩まれている症状の改善ならびに審美的な問題も解決することが出来ます。また、子どものうちに嚙み合わせを治療することにより、手術や歯を抜いたりすることなく治療することが可能となります。小児矯正と成人矯正との大きな違いは、小児矯正では成長発育を利用できるという点です。成長期のお子様の場合、あごの骨が発育過程にあります。そのため上下のあごの成長をコントロールすることで骨格を改善することができます。大人になってからでも矯正することは可能ですが、抜歯が必要な場合や、骨格に大きな問題を抱えている場合(顎変形症など)は外科手術でしか骨格自体を改善することできません。
骨格的な問題がある場合には矯正および手術等が必要になり、対応可能な大学病院を紹介させて頂きます。
年齢制限はありませんが、年齢によってできる治療とできない治療があります。
①矯正治療
②補綴治療
③咬合調整
④顎関節治療(マウスピース)